軟派黙示録ムササビ

ナンパの闇と真実

#194 戦略と戦術

前回同様ナンパ活動を仕切り直す上で、ナンパにおけるマーケティングについて、その土台となる戦略的思考について考察してみたい。

参考にしているのは、「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」という本だ。


さて、戦略とごっちゃにされやすいのが戦術という言葉である。

しかし、戦略の話と戦術の話は明確に区別しなければならない。

 

戦術は戦略を実行するための具体的なプランというように定義付けることができる。

戦術は戦略の下位概念であり、当然戦略の方が重要である。

そのことを考える上で、日本の戦国時代を例にとってみる。


戦国時代最強と言われる大名の1人は上杉謙信である。

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上杉謙信は越後の精強な兵を従え、そのカリスマ的な統率力で合戦ではほとんど負けることがなかった。合戦というのは、戦略を実行するための具体的なプラン、つまり戦術の一環である。上杉謙信は優れた戦術家であると言えよう。

しかし、ご存知のとおり、上杉謙信が天下を取ることはなかった。

 

この時代に最初に天下を取ったのは織田信長である。

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織田信長は優れた戦術家でもあったが、それ以上に希代の戦略家であった。

織田信長は当初から明確に天下を取ることを意識し、そのための戦略を入念に練っていた。

織田信長上杉謙信、あるいは武田信玄などとは正面からぶつかることは愚策であると判断し、外交で懐柔した。

その間に京へ上洛し将軍家を擁することで天下を取ることとなった。

前回説明した戦略の核となる(ターゲットの)選択と(リソースの)集中を見事なまでに実行したのである。


一方の上杉謙信関東管領が助けを求めてくれば兵を出し、信濃の豪族が逃げ込んでくれば兵を出すなどして、武田信玄や北条氏との消耗戦に陥ってしまった。

天下を取るという戦略的観点からすると、(ターゲットの)選択と(リソースの)集中はブレブレであったといえる。

(最も、上杉謙信はそもそも天下を取る意志はなかったと言われている・・・)

 


さてさて、戦略と戦術を考える上でもう一つ、次のマトリックスをみてほしい。

 

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戦略と戦術の4パターンの組み合わせである。

これらで良い結果が出る順番に並べてみるとどうか。

 


多くの人は「A→B→D→C」、次いで「A→D→B→C」と回答する。


ところが、どちらも不正解だ。


正解は「A→B→C→D」である。


CではなくDが最も悪いというところに多くの人は意外に感じるであろう。

 


では、CとDのパターンを会社で自分のチームの士気を上げるという目的で考えてみよう。


前提として、「チーム内コミュニケーションを増やす」ことが士気を上げることのできる戦略・良であり、「叱ったり、罰を与えたりすることで締め付けを強くする」ことが逆に士気を下げてしまう戦略・悪であるとする。


Dパターンは「叱ったり、罰を与えたりすることで締め付けを強くする」ための戦術=具体的なプランが上手くいってしまい、締め付けが強くなってしまった状態である。

 

Cパターンは「叱ったり、罰を与えたりすることで締め付けを強くする」ための戦術=具体的なプランは上手くいかず、締め付けが強くならなかった状態である。

 

ここまで整理すれば明らかだろう。

締め付けが強まってしまい士気がより下がってしまったDパターンが最も悪い状態なのである。

 

戦略はベクトルの向きの話であり、戦術はベクトルの強弱の話である。

冒頭で述べたとおり、だから2つを明確に区別して考えていかなかればならないのだ。

戦術レベルの話をする前には、まず戦略レベルの認識をすり合わせておく必要があるのだ。

 


以上、長々と語ってしまったが、ここまではあくまで前段である。

次回からはいよいよナンパに絡めて話を展開していく。

 

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