軟派黙示録ムササビ

ナンパの闇と真実

【ナンパ物語】第2話 仕事に邁進、そして・・・

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前回からの続き

musasabiz.hatenablog.com


あの夜からしばらくの間、悲しみだったり、怒りだったり、妬みだったりとありとあらゆる負の感情が渦巻いていた。

 

それを振り払うべくオレは仕事に邁進した。

 

今回再就職したこの会社では仕事が苦痛ではなく、むしろ楽しいとすら感じていた。

仕事の進め方を工夫することで生産性が上がる、ごくごく当たり前の真理であるが、そのことにようやく気付けたことで、仕事に楽しさを見出せるようになったのだ。

 

工夫の方法は、当初自分の頭で考えたり、先輩の助言に従っていたりしたが、あるときから自己啓発本の力を借りるようになった。

そのことによってますます成果が上がり、仕事が楽しくなるという正の循環が生まれるようになった。


さて、そうこうして時間も経ち、あの夜の傷も癒えた頃、Amazonで仕事上の自己啓発本を検索していたときに、何かの拍子にデイビッド コープランド ・ロン ルイス著の「モテる技術」という本が目についた。

 

モテる技術だと?

恋愛指南書ということだろうか・・・

 

仕事は本の知識を借りることによって成果につなげることができた。

恋愛でも同じように本を参考にして女性に対するコミュニケーションを工夫することによって結果が変わってくるんではないか。

 

この新しい仮説はオレを戸惑わせた。

 

多くの人によっては平凡な発想だろうが、オレにとってはエポックメイキングに相当する考えであったのだ。

 

というのも、当時のオレの精神性はヤバいくらいに幼く、少年漫画だったり、ゲームだったりがベースになっており、恋愛を神秘的に捉えていたのだ。 

"好き"という思いが強ければ必ず相手が応えてくれるだったり、そのうちいつか運命の相手が現れるとかだったり。

 

それゆえに、恋愛に対して戦略的に考えたり、テクニックを駆使したりということは不誠実であり、恋愛を冒涜することだとすら考えていた。

 

しかし、もしこの新しい仮説が正しいのであれば、あの夜の悲しみを二度と味わずに済む・・・そう考え至ったときにオレは注文処理を完了させていた。

 

そして、オレはこれまでの人生を一変する新しい地平を拓くこととなる。


(To be continued)

 

 

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