ネトナンの「直ホ術」と「恋愛工学」、その限界について
洗練されたマジックはまさに魔法のようだ。
しかし、種を明かされてしまうと何てことない内容のものが多くガッカリしてしまうことがほとんどではないか。
ネトナンの「直ホ術」。
初回アポ(デート)で居酒屋などを挟まずに直接ホテルに行きHする
その方法を知らない人からすれば、
とても不思議で魔法のように思える。
はたして、本当に魔法なのだろうか?
直ホ術の種はだいたい次の3つに絞られる。
①写真とプロフを盛ること
②強力なスクリーニングをかけること
③数打ちすること
それぞれ簡単に解説する。
①写真とプロフを盛ること 言うまでもなくネトナンでは足切りされないための必須要件であるが、特に直ホは居酒屋などでのトークを挟まないため写真とプロフだけで相手を魅了する必要がある。
②強力なスクリーニングをかけること 貞操観念の低い子を探し出すために、「いちゃいちゃ」や「甘えるの好き?」といったHを匂わせるワードでスクリーニングをかける。
③数打ちすること ②によりほとんどのマトモな女子はふるいに落とされるため、数打ちが前提となる。数打ちするため、メッセージは機械的なテンプレを使用する。
どうだろう?
非常に合理的な戦術ではあるが、
魔法とは程遠く無機質で味気ない印象ではないだろうか。
(直ホnote販売業者のみなさん、種を明かしてしまってごめんなさい。)
実はネトナンの「直ホ術」こそ「恋愛工学」の究極の形態であると考えている。
「恋愛工学」では
モテ=ヒットレシオ×施行回数
と定義している。
ヒットレシオは新規女性にアプローチしてからセックスまで辿り着く確率のことである。
試行回数は新規女性へのセックストライの回数のことである。
いかに効率よく新規女性とのセックス回数の生産性を上げるか
それこそが恋愛工学の至上命題(※命題は誤用ですが)なのである。
ネトナンの直ホ術は恋愛工学の至上命題を果たすために、最も効率良いシステムである。
ヒットレシオは、直接ホテルでのアポということで限りなく100%近くなる。
試行回数は、数多くのマッチングアプリを駆使し、大量にメッセージを機械的にこなすことでそれこそ365日毎日、いや体力さえ持てば1日3回のアポ取り付けだって可能である。
(メッセージのやり取りは外注したっていい)
ついに、恋愛工学はネトナンの直ホ術というゴールに到達した!
さあ、恋愛工学生のみなさん、ネトナンの直ホ術を習得して恋愛工学を極めようじゃないか!!
・・・いや、
なんか違くないだろうか。
この凄まじいほどの違和感はなんだろうか。
効率性だったり、生産性だったり
そんなものを我々は求めていたのだろうか。
我々がモテようと思ったゴールはそんなことだったのか。
恋愛工学には限界がある。
それは一人一人の女性をどう口説いていくかという観点がスッポリ抜け落ちてしまっていることだ。
恋愛工学ではGood Genseとして振る舞うことにより女性を魅了するとしている。
魅了できなければ・・・、
その次の女性に行けばいいというスタンスだ。
つまり、スペック落ち(自分のスペックで女性を落とすこと)できない相手には何も対処する術をもたないのだ。
非常にもったいない。
スペック落ちが通じない高嶺の花である女性を口説き落とすここそ恋愛の醍醐味なのだから。
効率性やら生産性やらに重きを置いた恋愛工学、そしてその究極の形態であるネトナンの直ホ術は、機械的であり作業的でありすぎる。
一言で言えば、退屈だ。
女性を口説くということはもっとエキサイティングなものではないだろうか。
皮肉にも恋愛工学の教典である「ぼくは愛を証明しようと思う。」は、恋愛工学の作業化してしまった恋愛に疲れた主人公が純愛に目覚めるというラストを迎える。
藤沢数希氏自身も恋愛工学には限界があると知っているのだろう。
効率性や生産性、そんなものはロボットやAIにとって代わられる。
ビジネスの世界ではそれまでの効率性や生産性だけに重きを置いた人材採用の見直しが図られている。
クリエティブシンキング、デザイン思考、アート思考・・・ビジネスの世界でそれまで捨てられてきたものの価値が再評価されている。
僕らが恋愛工学を学ぶ過程で捨て去ってきたものは何だろうか。
初めて好きな女性とデートしたあの頃の気持ちを思い出してほしい。
モテはヒットレシオ×施行回数なんかではない。
新規女性のゲット数を競い合うゲームからは降りてしまおう。
恋愛工学のその先へ
恋愛はロマンだ・・・!!