№0110 斬って捨てられる
9月某日、渋谷にて俺は女子大生に斬って捨てられた。
遡ること、2時間前。
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俺は意気揚々とCanCam子との2回目アポの待ち合わせ場所に向かっていた。
※CanCam子については№0105 純愛 - 軟派黙示録ムササビ
その途中、ふと隣を見ると・・・
CanCam子がいた!!
前会った時より可愛くなってる~(*´ω`*)
よく見たら有村架純に似ている!
【今回のお相手:CanCam子 2回目】
スト値 :7.5→8.0(修正)
年齢 :20歳
職業 :大学3年
雰囲気 :イケてる女子大生風、有村架純似
性格 :“私は私”という我が道を行くタイプ
この日のアポはCamcan子のリクエストでビストロ(フレンチ)へ。
センター街を突き抜けて店へ向かって歩いていた。
下手なアイドルより可愛い女の子を隣に連れていた俺は鼻高々だった。
・・・と同時に結構緊張していた。
俺はレベルの上がっていた彼女に対して、褒めることも、ディスることもできずに、「ギャルっぽくなったね」というあまり意味のない感想を述べるしかなかった。
店へ着く。
フレンチであるため、メニューが分からずまごつく。
ナイフ・フォークをちゃんと使わなければ・・・と俺はますます緊張の度合いを高めていた。
ここで彼女は急に、奇妙なことを言い出した。
Camcan子「女の子ってみんなそうだと思うんですけど・・・、こうやって誰かと話している時でも、並列的に違うこと考えてたりするんですよ。例えば、帰ってから何しようかとか・・・あの店員さん面白いとか・・・目の前にいる人と将来的にも楽しんでいける人なのかとか」
ん・・・こいつ、何を言ってるんだ?
最後の発言って・・・私の男に相応しいかどうかテストするよって言ってるのか??
ここで面白い切り返しをすればよかったのだが、ビビった俺は「そうそうだから女子と話しているといろんなところに急に話が飛ぶんだよ・・・」と核心から話を逸らした。
この時点で勝負は決まってしまった。
主導権は完全に彼女に握られてしまった。
スト高であればあるほど、女性は男のひ弱さに敏感である。
今考えると早い段階で彼女は俺に見切りをつけていたと思う。
彼女はその自分の考えを確信づけるように、その後も俺という人間を丸裸にするような攻めの質問を繰り返した。
俺は彼女に気に入られようと媚びる発言を繰り返すのが精一杯だった。
店を出て、彼女は明日早いから帰ると言い出した。
この日は17時からスタートしていたので、まだ時間は20時前だった。
俺はそれを止めようと最後の抵抗を示したが、いとも簡単に一蹴されてしまった。
彼女にとってすでにテストを終了した男と一分でも長くいるのは無意味なことなのだろう。
1人渋谷に残された俺は、怒りのストを決行する気力もなかった。
しばらくの間、ただ呆然と空を眺めていた。